【次世代モビリティ電動化技術】
高付加価値を生む、システム全体を俯瞰した上流設計とは
概要
脱炭素社会の実現に向けた手段の一つとして、電動コンポーネントの採用が様々なモビリティで進んでいます。それによりモビリティ内で利用される電力量は増加する傾向にあるため、モビリティに搭載される電力変換器はさらなる小型化が要求されています。
近年では各コンポーネントの小型化ではなく、システム全体の構成の最適化や、コンポーネントに複数機能を付与させることで小型化を達成する設計も見られます。このようなトレンドから、電力変換機および電力システムは、より上流設計を行う機会が増加しております。
本セミナーでは、特別講演として名古屋大学山本先生をお迎えして、近年の電気自動車内部のシステム構成の複雑さ、そして近年の設計トレンドについてご講演いただきます。そしてMathWorks よりモビリティ内部のエネルギーマネジメントシステム(EMS)設計と検証に活用できる製品機能をご紹介します。
参加対象者
- 電気自動車開発エンジニア
- 車載電力変換器開発エンジニア
アジェンダ
| 時間 | タイトル |
14:00 |
オープニング |
14:00-14:40 |
山本先生ご講演 日米欧中のEV用パワエレ分解解説と次世代自動車における電気系システムモデリング技術最前線 名古屋大学 未来材料・システム研究所 名古屋大学大学院 工学研究科 電気工学専攻 山本真義 日本がこれまで得意としてきた要素技術オリエンテッドのシステム開発の時代は終焉を迎え、よりシステムを俯瞰した付加価値を求められるフェーズに入っている。 本講演では、まずは日本、米国、欧州、中国におけるEV用インバーターの分解解説を行う。その分解から、各国が目指したシステム要求に対するパワエレ技術の現在地を確認する。さらに、そこから車両システム全体の付加価値を提案するための、要素技術開発に必要な視点を掲示する。最後に、車両システムと要素技術との関係を、JAXAの電動航空機にSiC/GaNパワー半導体を適用したMATLAB/Simulinkシミュレーション結果を事例として、今後のレッドオーシャンとなる車載用電動化技術の研究開発の一助とする。 ※質疑応答(10分)の時間を含みます。 |
14:40-15:20 |
電動モビリティシステム設計を加速するモデリング技術 ~上流設計と詳細設計モデルの統合~ MathWorks Japanアプリケーションエンジニアリング部 電気自動車、電動航空機、電動船舶などの電動モビリティのエネルギーマネジメントシステム(EMS)開発を遂行する上で、要求仕様の適切な定義と設計への反映、設計の妥当性やエラーの有無をプロジェクトの早期段階で検証することは非常に重要になります。 本セッションでは主に電気自動車を例題に、MATLAB、Simulinkを用いた以下の例ご紹介します。
仕様とモデルの対応管理、コンポーネントモデルの定義はツールに任せ、設計者が本質的な業務に集中できできる開発環境をご紹介します。 ※質疑応答(10分)の時間を含みます。 |